久々に骨太のドラマを観た。伊丹十三が映画『マルサの女』で描いた国税局査察部が舞台。脱税を追う査察官(江口洋介)と、天才的な脱税コンサルタント(ARATA)との攻防を描いた内容。とにかく坂元裕二の脚本が素晴らしい。悪人にもそれぞれの背景があり、憎みきれないばかりか、むしろ移入してしまうような書き方になっている。また、伊丹の時代とは違い、脱税のスキームが国際的になっている現在の脱税事情ゆえもダイナミックスさが余すことなく表現されているのだ。
また、一気にファンとなったしまったのが、ARATA。あの端正なマスクが、陰がある悪人を見事に演じ切っていた。ニヒルさと爽やかさを見事に分けて。新しい世代の性格俳優として今後、期待したい。「蒼さ」を演じられる江口洋介も貴重な存在だ。歳を経たことで灰汁が抜けて、硬軟織り交ぜた役を演じられている。
音楽を手がけるのは菊地成孔。当然ながら、素晴らし過ぎる。(山崎二郎)
2010.6.29.update

