「今やこの国にたった一人」の春風亭柳昇師匠が、あの調子でふわっと昇天めされて今年で七回忌、ということでドリーム・プロデューサーの企みで集まったの は、柳昇門下でいかにものびのびと育った三人組、昔昔亭桃太郎、瀧川鯉昇、春風亭昇太。オープニング・トークから湿っぽさゼロで、面白おかしく愛すべき師匠を偲びます。
師匠にちなむクイズ・コーナーで引用された生前の高座の音声には、抜群の引用に爆笑しつつ不覚にもジーン(泣笑)。トップ・バッター鯉昇 氏、ハイ・インパクトなルックスで落ち着きはらったスットボケ調の魅力は、グイグイ引き込まれるクセになる妙味。続いて桃太郎氏、新作の古典ともいえるナ ンセンス噺に、氏特有の「変な間」、「ぼやき」、「お茶飲み」、「読めない表情」のルーティーンがジワジワと効いてきて、場内いっぱいに笑いのグルーヴが うねる、ものすごい破壊力。
座席ズリ落ち系の面白さに完全に脳内革命・全身弛緩した為か、仲入りをはさんでトリを務めた昇太氏が、いつになく常識的な大人に見えてしまうという勘違い発生。エンディングに飛び入りした談春氏にまで、かなりの衝撃(笑撃)をくらわせていた桃太郎氏の規格外ぶり、おそるべし……。柳昇師匠、今でも師匠のおかげで私達とても楽しいです。(増井志乃)
2009.5.13.update

