柳家三三、桂米團治、昔昔亭桃太郎、立川談春。
この個性の振り幅! ヴァリエーション豊かな四人四色の取り合わせがたまらない。先ずは若手の実力派・三三の「締め込み」。短気とおきゃんの夫婦喧嘩に、おかしみも愛情もしっかりと織り込んで、既にして老成の味わいで、今後も期待値大。
そして米團治。登場するだけでパーッと華やぎ「くしゃみ講釈」は、尻上がりに爆笑のグルーヴが。落語だけでない上方文化の賑やかで華やかな楽しさを、なん とも上品に表現し得るかけがえのない後継者が、正しく大きな襲名を遂げた幸せ。その米團治のキラキラとした空気感が、まだ漂う仲入りを挟んで桃太郎が登 場、またガラリとムード・チェンジ(笑)。氏独特の佇まいと語り口は、歴史ある飛切落語会のヴェテラン組聴き手をも軽く麻痺させ、シュールな「春雨宿」で はゆるーい異次元のヘンテコ宿へ、客席まるごといざなわれたような心地。
桃太郎→談春、という流れにクラクラしつつトリは「蒟蒻問答」。禅問答にまつわるアレコレへの馴染みなさも、聴く側にみじんも引っかかりを感じさせない、トントントーンという談春のテンポの良さが無 条件に身体に気持ち良く、ニセ住職達のオトナ気ないドタバタぶりには図太さも愛嬌もたっぷり、シメに相応しい満腹感。ヴォリューム満点、満腹の会でした。(増井志乃)
2009.5.13.update

