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1930年代。ロシア人、中国人、朝鮮人、日本人と人種の坩堝と化した無政府状態の満州。
賞金ハンター(グッド)、ギャングのボス(バッド)、間抜けなこそ泥(ウィアード)の三人が宝の地図をめぐって荒野を追いつ追われつ、そこにチンピラ、満州の馬賊、日本軍も入りまじりお宝めがけてなだれこむ。
宝探しの争奪戦という使い尽された設定を、既視感ゼロのメチャクチャ痛快エンターテインメントに仕立てたのは、幅広い作風で活躍中のキム・ジウン監督。自身が愛してやまない西部劇のディテールに、アジアの混沌を濃い味付けで混ぜ込んだ、ごった煮パワーだ。
メイン・キャラクターの三人が見事に造形されていて、どの配役もドンピシャ。チョン・ウソンは文句なくヒーロー、イ・ビョンホンのワルぶりは新しい魅力、ソン・ガンホなんかもー最高だ。
「イヨッ!」と掛け声したくなる程シビレるカメラ・アングル&編集は笑っちゃうほどスーパー・クール。
そんなスタイリッシュな映像と並行して、激しいアクション・シーンは限りなく事故に近いほどのクオリティで、血が騒がずにはおれない。韓国のスター俳優の、いずれも高いプロフェッショナル意識の上に成立したシーンの数々は、演者のフィジカル・タフネスをこれでもかとアピール。
監督の見込んだ三様の個性を放つ俳優を、どれだけ魅力的に見せることが出来るか、最大限に知り尽くした「キメ」ショットの数々に、頬のゆるみが止まらない。
スクリーンから溢れ出す映画的娯楽のエネルギーをシャワーのように浴びて、見終えた時には夏バテなどどこかにふっ飛んでいること、ウケアイ!(増井志乃)
2009.7.28.update

