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パリのユダヤ人の一斉検挙はナチスドイツの仕業だと信じられてきた。ところが『黄色い星の子供たち』でも描かれるように、自転車競技場に“監禁”した 後、ユダヤ人がガス室に送られるまでの判断を下したのはフランス政府だったことが後に判明。記録造に執着したナチスと違い、近年まで明るみに出なかったの はフランスによる周到な隠蔽なだけでなく、そのアバウトさのためと言われるのも興味深いが、タチアナ・ド・ロネによる同名小説は、ある家族の行方を探す過 程で過去を発見していく一人のジャーナリストと共に、観客もまたそのむごい事実を発見していくことになる。少女サラの“鍵”が意味するものはあえて“発 見”してもらうとして、僕らがどれだけそれを感情的に近く感じられるかで二度と起きない抑止力になることを願うばかりだ。(江口研一)
2011.12.21.update

