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BOOK

『ヤンキー進化論 不良文化はなぜ強い』難波功士/発売中〈光文社〉

 今、この日本を襲っているのは間違いなく『ROOKIES』タイフーン。「結局はヤンキー感強し」を刻印したのではないか? 近年では、ヒップホップもレゲエとかそうだが、欧米カルチャーが日本で市民権を得るには、ポピュラリティを獲得するには、ヤンキーというフィルターを通るかどうか?にかかっているという実感。
 気が遠くなる程の、映像、雑誌、本からの引用を駆使して、60年代まで遡り、いかにヤンキーが発展、変容してきたか?を紐解いたのが今作。新書というフォーマットではもったいない密度の濃さに、とにかく圧倒される。引用が多岐に渡り、丁寧にしているだけに、当時の状況がしかと伝わってくるのだ。
 著者の視点で新鮮なのが、日本のヤンキーと、イギリスのラッズ・カルチャーとの類似を指摘しているところ。日本よりはっきりした階級社会の国ゆえ、労働階級の価値観が浮き彫りになるラッズ。ここに来て、格差がはっきりした日本に於いても、ポジティヴな「ロウワー」ライフをエンジョイするためのヤンキー感という帰結が、すこぶる説得力がある。
 加えて、著者のユーモア感覚が「ハンパない」。全てのカルチャーを等価に並べた上でのシニカルを讃えたユーモア感に脱帽です。(山崎二郎)
 


2009.6.05.update

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