よしだたくろうマイ・ブーム続く。てっきり歌詞も自分で全部書いていたと思ったら、70年代の〈ソニー〉時代の作品を聴くと、他の人が作詞しているケースが多いことに驚いた。中でも素晴らしい歌詞をいくつも提供していたのが岡本おさみ。森 進一が歌った「襟裳岬」、ヒット・シングル「旅の宿」、そして最高傑作だと思う「落陽」と。で、彼の著作がないか?と探してたら古本屋で出会ったのが、歌詞&詩集に、雑誌『MC SISTER』(!)に連載された、かまやつひろし、かまやつひろし、加藤登紀子、泉谷しげるらとの対談で構成され、73年に刊行されたこの本。「ぼくはものすごくリズム・アンド・ブルースが好きなわけ」、「今、キャロルってグループが出てるけど、あいつら好きだね」というよしだの発言は、とても興味深い。
詩集を読むと、「襟裳岬」が、「襟裳岬」と題した一遍の詩と、「焚火1」と題した歌詞が合わさってできていったことが分かっておもしろい。日本中を旅して、そこで市井の人々と触れ合い言葉を紡いでいったという伝説が頷ける言葉の数々。また、学生運動の挫折感もそこらに忍ばせていて。しかし、よしだたくろうに書いた「君去りし後」、「落陽」はメロディ、演奏も含めて最高に素晴らしい。(山崎二郎)
2009.10.20.update

