子供心に、歌謡曲全盛の時代、布施 明だけ佇まいが違っていると感じていた。
バタ臭いというか、アメリカのハリウッド感、ラスヴェガスのディナー・ショー感がハマる器というか。
ゆえに、人気絶頂のハリウッド女優、オリヴィア・ハッセーのハートを射止めたというのも、頷ける話。
歌い上げられる歌唱力、堂々としたステージ・アクション。そのハイライトは、79年リリースの「君は薔薇より美しい」。当時、ゴダイゴでブレイクしていたミッキー吉野による、メチャ難しいメロディ、スケール感溢れる歌を見事にものにしていたのだ。
オール・タイム・ベストなだけに、このアルバムは、布施の資質が活かされた曲は惜しくも収録されていない。「君薔薇」も02年リリースのジャズ・アレンジのセルフ・カヴァー・ヴァージョンだし。「君薔薇」路線の布施が改めて聴きたい!(山崎二郎)
2009.8.20.update

